芝生普及に関する調査・研究

芝生普及に関する調査・研究

芝生は庭園や公園、スポーツ施設など様々な場所で使用され、開放的で明るく美しい景観を形成するだけでなく、芝生の弾力性や柔軟性を活かしてくつろぎの場となったり、競技する人に優しく快適な運動を可能にしたりします。また、芝生は気温上昇抑制効果や照り返し防止効果、騒音緩和効果や飛砂防止効果など、人の生活環境を改善する効果も持っています。
都市環境において、樹木の植栽や公園の整備などにより緑の量を増やすことは、市町村など地方自治体の厳しい財政状況の中で困難になっています。しかし、小学校の校庭などのスペースを芝生化することで、都市緑化の増進や都市空間環境の向上が図れると考えられます。芝生の普及は都市緑化の観点から大きな可能性がありますが、管理方法やコストの面で課題も多く残されています。
そこで当センターでは、この芝生に焦点を絞った普及啓発や管理手法の調査および研究を行っています。

園庭の芝生化事業

当センターでは、保育園・幼稚園・こども園を対象に、平成25年度から令和4年にかけて、延べ29園、サッカーコート約1面分の7,000㎡を芝生化しました。
立地条件による日照時間、園児数に対する園庭の面積、芝生の管理体制など、各園ごとに異なり、管理方法の画一化は難しいことがわかりました。それぞれの園に適した管理方法を決めていく必要があります。

これからの芝生普及に向けて

開放空間の芝生化は、緑(芝生)に触れる機会を増やすための手法の一つであり、都市空間の環境の向上や児童生徒の体力向上に効果があることがわかっています。
今後は、さらに県内の芝生の状況を把握し、芝生へのニーズを調査して、維持管理技術や芝生の効果について研究を進める必要があります。課題を一つずつクリアし、一人でも多くの皆さんに芝生の良さを認識してもらい、芝生に触れてほしいと思っています。