郷土の花・樹木

11. 菩薩寺のしだれ杉

菩薩寺のしだれ杉

  指定されている杉は3本あり、それぞれの幹周は約5m、高さは約28m。

 佐渡市新穂田野沢にある菩薩寺境内の入り口に、高さ約30mほどのスギの木がそびえたっています。周囲には他に大きい樹木は無く、近くを通ればすぐにそれとわかります。樹齢は1,000年といわれ、古くから地域信仰の象徴としてあがめられていました。このスギの枝を切ったり、葉を傷めたりすると、病気や火災があるなどの伝説が数多く伝えられています。

 近づいてみると巨木独特のなんともいえない存在感があり、畏敬の念を抱いてしまいます。太い幹が3本あり、うち2本は株元でひとつの株から出ているのが確認できました。しだれ杉の名のとおり、幹から出る枝は枝垂れ、かなり高い位置から出ている枝でも、その先端は地面をこするほどでした。

 佐渡市合併前、昭和47年6月8日新穂村の天然記念物指定され、合併後の平成16年3月1日に改めて佐渡市の天然記念物に指定されています。

(植物園だより39号(平成21年)掲載)