9月上旬は、残暑がありますが、徐々に暑さがやわらぎ、吹く風も涼しく感じられるようになります。
9月23日の秋分の日は、昼夜の時間がほぼ等しくなる日で、この日を境に昼は短くなっていきます。また、秋分の日と前後3日間をあわせた7日間が秋の彼岸で、「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、この時期を過ぎると、本格的な秋をむかえます。
9月下旬から10月がボタンの植え付けの適期となります。
この時期に行う理由は、生育の衰える暑い夏を過ぎ、気温、地温が下がってくるにつれて
根の活動が活発になるためで、寒さの前に植え付けることでよく根を張らすことができます。
春、開花後の植え付けは、新しい根が十分伸びないうちに苦手な夏になり、衰弱するため厳禁です。
植え穴は大きめに掘り、掘り上げた土に3〜4割の量の完熟堆肥、腐葉土をよく混ぜます。
根を傷めないよう注意して株を植え付けます。
この時、接ぎ目が3〜5cm程度隠れるように土をかぶせます。
植え付け後は軽く水やりし、春先まで少なめに水やりします。
※庭植えのポイント
夏涼しく、排水、日当たり、風通しのよい場所を選びます。
よく土を掘り返してやわらかくし、根の通気性を確保します。
水はけが良いことが大切なので、庭 植えの場合は少し土を高く盛って植えるとよく生育します。メモ・・・ボタンはシャクヤクの台木に接がれているため、根はシャクヤクのものです。
株が大きく育つにつれて、シャクヤクの根が少なくなり、接ぎ目からボタンの根が伸びてきます。
このため、接ぎ目より上まで覆土してボタンの根が発生しやすいように植えることが必要です。
剪定 | 生長して枝葉がこむと、日当たりや風通しが悪くなり、病虫害の原因や花つきが悪くなるので剪定をします。 9月下旬以降に、春の芽かきで残した芽の少し上で剪定します。枯れ枝や混みすぎた枝も整理します。 |
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施肥 | 9月下旬〜10月、花後の5〜6月に施します。夏の高温多湿期の施肥は生長が止まり、根を傷めやすいので避けます。油かすや化成肥料などを株のまわりに施します。ボタンは多肥を好みますが、一度にたくさん与えるのではなく、肥料ぎれを起こさせないことが、花つきをよくするコツです。植え付けした時は肥料は施しません。 |
水やり | 乾燥のしすぎと過湿を嫌います。水ぎれを繰り返すと樹勢が衰えるので、注意が必要です。春先と秋は乾いたら十分に、5〜6月は1日1〜2回たっぷり、7〜9月は午前の涼しいうちに十分水やりします。 |
シャクヤクの植え付けもボタンと同様、9月下旬から10月が適期となります。
○植え付け
植え付けや植え場所、施肥は基本的にボタンと同様ですが、
植え付けの際、株元の芽が2cm程度埋まるように植え付けます。
○株分け
株が混みすぎてくると、しだいに花芽が少なくなってきますので、株分けをします。
植え付け同様、10月中が適期です。
掘り上げた株は、太い根を傷つけたりしないよう注意しながら土を落とし、
1株4〜5芽くらいに切り分けます。
切り口や折れた根先に殺菌剤を必ず塗っておきます。
○刈り取り
冬は地上部が枯れて休眠しますので、秋に株全体の葉が黄変し、
枯れ込みが始まったら地上部を刈り取ります。冬越しに備えマルチングします。